感想雑貨店フヒねむ

ねむくて仕方がない日々の記録を残せたらいいな、と思っています

【漫画感想】「ダンジョン飯」 4巻

ダンジョン飯 4巻<ダンジョン飯> (ビームコミックス(ハルタ))

ついに決戦の時! 打倒レッドドラゴン!!!

ついに炎竜(レッドドラゴン)のいる地下5階に
たどり着いたライオス一向。
鉄をも弾く真っ赤な鱗と、骨まで灰にする炎を吐く強敵を相手に
ライオスは、命をかけた作戦を決行する……!
妹・ファリンは救えるのか? そして、竜の肉を喰うことはできるのか!?
腹ペコダンジョンファンタジー、激闘の第4巻!

Amazon内容紹介より

表紙絵が出てからというもの「もう、炎竜戦なの!?」と思ったよりも早い炎竜の登場に驚きつつも、待ち遠しかった「ダンジョン飯」の4巻です。2巻の頃までは大きなストーリーはなくて最終回にファリンさんを助けて終了かな、というお気軽ダンジョン探検+ご飯漫画を想像していたのですが、3巻のダンジョンの成り立ちから、4巻の地上の様子までダンジョンを取り巻く情勢や世界観がこれほどしっかりと描かれるとは…少し舐めていました。改めて九井諒子氏の凄さを感じています。


さて「ダンジョン飯」の4巻です。ダンジョン飯の世界観を広げつつもしっかりと足元を固めていく見事な4巻だったのではないでしょうか。ダンジョン飯を包み込む空気感としてのコメディ要素を散りばめておいて、ライオスさんたちのパーティーが実は凄い実力のあるパーティーだとわかる*1ところや、ダンジョンや魔法のシステムの理解を既存の創作物に丸投げするのではなく、ある意味で現実的なものとして少しずつ説明されているところは本当に凄いな、と思います。4巻の大半が戦闘シーンであったことで「飯」のシーンは少なめではありましたが、戦闘の前後にしっかりとした「飯」の時間があることでこの漫画における重要度がよくわかる構図にはなっています。そして、やはり美味しそうですよね。

ところでダンジョン飯においてライオスさん一行がモンスターやダンジョンに存在するものを食材として、ご飯を食べながら冒険をするのは「ファリンさんを助けるためにダンジョンを冒険する際、食料を調達する資金がなかったから」という建前があった訳ですが、4巻においてその目標は達成されてしまったのですから、その手段もまた必要がなくなりました。もちろん地上へ戻る道中にはまだ必要があるのですが「ダンジョン飯」としてお話を続けていくためには、このまま深い階層への冒険を続ける必要があるかとは思うのですけれども、一番の目標を何に再設定するのかが気になりますね。4巻最後に出てきたダークエルフのような敵方風の新キャラクターの動向や、パーティーの元メンバーでファリンさんを助けるアテがあったはずのシュローさんがどうしているのか、またダンジョンの成立の謎辺りが今後のお話の目的になってきそうなところではあります。

ちなみに4巻最後に登場したダークエルフのような新キャラクターは、目つきからして間違いなく敵方に回ってしまうキャラクターだと思いますけれども…。あのシリアスな雰囲気のキャラクターがトボけたダンジョン飯のキャラクターたちとどう交わっていくのか*2、この辺りも5巻以降で気になるところです。


4巻で疑問に残ったところは冒頭のナマリさんが気持ち悪そうにしているシーンですね。始めに読んだ際には3巻での怪我か何かの影響だったかな、と思いましたが*3、他の人*4たちは特に問題なさそうですし、回復してから随分と時間が経っています。あれはもしかしたら「帰還の術」酔いみたいなものだったのでしょうかね。一般的な創作物における瞬間移動・脱出系の術・魔法にはペナルティ的なステータス変化はないことが普通ですけれども、確かに瞬間移動した際には三半規管に不調をきたしそうですから、酔いみたいな症状が出てもおかしくはなさそうな気がします。また、3巻末で着ていたカエルスーツはとうぶんの間、脱げないはずでしたが、4巻ではすでに着ていませんでした。お風呂の入浴シーンで服ごと脱いだようなことをマルシルさんが話していますが、そのエピソードは少し読みたかった気がしますね。


そんな訳で「ダンジョン飯」4巻は、相変わらずのクオリティの高さを感じさせられました。それほどにたくさんの漫画を読んでいる訳ではありませんが、この完成度は数ある漫画の中でもかなり上位に位置するのでは、と思います。本当に凄いです。ダンジョン飯の目的の再設定も含め、どんな不思議で美味しいそうなご飯が登場するのか、5巻以降も楽しみですね。

*1:アホだけど

*2:そして、どうやってアホになっていくのか

*3:1回死んでいますし

*4:キキさんとカカさん